あの頃、僕らはハートを突き抜ける音楽に出会った。

Someday At Christmas – Stevie Wonder 想い出のクリスマス – スティーヴィー・ワンダー

「Someday At Christmas(想い出のクリスマス)」は、スティービー・ワンダーが1967年にリリースしたクリスマス・アルバム「Someday at Christmas」のタイトル曲。スティービー・ワンダーの作曲ではありませんが当時17歳、声の若々しさはともかく、独特の節回しは既に完成され、天才の片鱗を見せています。

この歌の邦題は、セールスのためか、ラブソングみたいな誤訳になっていますが、歌詞の内容は反戦平和を求めるメッセージとなっています。「戦争と人種差別の無い世界がいつかクリスマスの日に訪れるだろう」という願いを込めた歌です。日本では2013年にauのテレビCMで使用されましたが、ある意味においては誤使用ということになります。

確かに大ヒット作品ではありませんがメッセージ性が強く、世代を超えて多くのミュージシャンにカバーされています。ジャクソン5やテンプテーションズ、ダイアナ・ロスといったモータウン勢をはじめメアリー・J. ブライジ、ジャック・ジョンソン、パール・ジャムらにもカバーされています。また、2011年にはジャスティン・ビーバーとステージで共演していて、この名曲は新しい世代にも受け継がれています。

Someday at Christmas,
いつかのクリスマスに
We'll see a land
僕らは見るだろう
With no hungry children,
飢えた子供達がいなく
No empty hands.
空っぽの手もない大地を

One happy morning,
ある幸せな朝に
People will share
人々は分かち合う
A world where people care.
思いやりのある世界を

Someday at Christmas,
いつかのクリスマスに
There'll be no tears
涙は無くなり
Where all men are equal
全ての人々が平等で
And no man has fears.
誰も恐怖を知らず

One shiny moment while one cry away
輝く朝に今日の世界から
From our world today.
叫び声を上げながら。


こちらは2013年のauのCM、英語の歌詞の意味はさておき、花火が戦火の比喩としたら、なんと平和ボケの日本ということになります。日本語訳を見ながら、映像を見ると少し不謹慎な気持ちになります。

いつの日かクリスマスには
男たちが少年のようにならず、
子供がおもちゃで遊ぶみたいに
爆弾で遊ばなくなるだろう。
ある12月の暖かい日に
僕らの心は見るだろう
人類が自由な世界を

いつの日かクリスマスには
戦争が無くなり
僕らはクリスマスが
何のためにあるのかを学んで
僕らの生命が成すべきことが
何かを分かったとき
この世に平和が訪れる

いつの日か僕らの夢が実現し、
いつの日か世界で皆が自由になり
それはおそらく君と僕の時代ではないだろうけど
いつの日かのクリスマスに

スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)
スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)は、アメリカのミュージシャン、作曲家、音楽プロデューサー。ピアノなどのキーボードでプレイしながら歌うが、そのほかドラム、ハーモニカ、シンセベースなど様々な楽器を演奏するマルチ・プレイヤー。

1950年5月13日、ミシガン州サギノーに生まれたが、未熟児網膜症で生まれてすぐに目が見えなくなる。11歳の時に自身で作曲した「Lonely Boy」でモータウンと契約して、その後30曲以上の全米トップ10ヒットを放ち、計22部門でグラミー賞を受賞、偉大なるアーティストである。

1985年にはUSAフォー・アフリカに参加し、ウィ・アー・ザ・ワールドの象徴的なブリッジ部分でリードボーカルをとる。

ライブやアルバムで共演したミュージシャンは、マイケルジャクソン、ポール・マッカートニー、プリンス、エルトン・ジョン、ジェフ・ベック、スティング、ジェームス・テイラーなどと幅広く、その音楽性の豊かさは類をみない。

スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の関連動画

[tubepress mode="tag" tagValue="スティーヴィー・ワンダー,Stevie Wonder)"]
この記事を書いた人
Translate »