あの頃、僕らはハートを突き抜ける音楽に出会った。

2000マイルズ – プリテンダーズ 2000 Miles – The Pretenders

「2000Miles(2000マイルズ)」はThe Pretenders(プリテンダーズ)の1983年のクリスマス・ソング。3枚目のアルバム『Learning To Crawl』のラストに収録され、UKチャートで15位まで上り、コールドプレイやKTタンストールにカバーされている。

この曲を収録した3作目のアルバムが制作される前に二人のメンバーがドラッグにより急死して、最初のメンバー・チェンジを余儀なくされる。憂いのあるメロディなのは「2000Miles」 が、亡くなったメンバーのピートとジェイムスに捧げられたレクイエムだからかもしれません。

雪景色の幻想的なムードと暖かい心を感じさせてくれる子守唄のような曲で、クリスマスソングとしては寂しい印象を持つかも知れませんが、「今は会えないけど、クリスマスの頃にはきっと会える」という遠く離れている人を想い待っている気持ちが溢れています。

クリスマスの本来の意味合いから逸脱している日本人にとってのクリスマスとは異なり、欧米人やクリスチャンの人々にとってのクリスマスが、家族や親戚が集まって楽しいひとときを過ごす大切な日であることも忘れてはいけませんね。恋人と二人でロマンティックな夜なんて、不思議な行動なのです。

歌詞は、2000マイル離れた土地に出稼ぎに出かけた最愛の彼がクリスマスの頃に帰ってくるのをひたすら待つ女性の話で、こんな対訳(一部)になります。

彼は2000マイルも離れたところヘ行ってしまった
遙か遠い彼方へ
雪はしんしんと降りしきり
日ごとに寒くなる
あなたが恋しい

子供たちが歌い始める
彼はクリスマスの頃には帰ってくるでしょう

この凍てついた静かな夜に
時おり夢の中にあなたが現れる
外では紫色の空の下で
ダイヤモンド・ダストが雪の中できらめく
私たちの心は歌っている
まるでクリスマスの頃のように

The Pretenders(プリテンダーズ)

イギリスの音楽誌NME等のライターをしていたクリッシー・ハインドがプロデューサーのクリス・トーマス(エルトン・ジョン、ロキシー・ミュージック、セックス・ピストルズ)のアドヴァイスを受けバンド活動を開始。

1978年、プリテンダーズを結成。1980年リリースのデビュー・アルバム『愛しのキッズ』が全英No.1、全米No.9と世界的に大ヒットし、80年代の幕開けとともに、一躍トップ・バンドにのし上がる。

その後も着実にヒット・ソングを生み出しチャートの常連バンドとして活動を続ける。
度重なるメンバー交替を重ねることになるが、バンドの顔であるクリッシー・ハインド(ヴォーカル&ギター&ソング・ライティング)は常に女性ロッカーのアイコンとして君臨。動物愛護者としても活動。

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